「網羅性を意識した長文記事が弱くなった」「外注記事や質の低い記事がことごとく圏外になる」という声をよく聞くようになりました。
検索結果に大きな影響を与えた健康に関するアップデートはともかくとして、最近のGoogleのアルゴリズムの変化に対して落ちてしまった記事やこれから書く記事をどうすればいいか悩んでいる方は多いと思います。
で、そのような中でこれからのGoogleに対する記事の作り方として「目次」が凄く役立つんじゃないかなと感じています。
目次
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SEOにもSXOにも効く「良い記事」とは?
検索体験の最適化って何?
「SXO(Search Experience Optimization)」は検索体験の最適化を意味します。ざっくり言ってしまえば「ユーザーの検索した期待に応えられてる?」ってことです。
従来のアルゴリズムは、「エンジニアの手作業」による構築が、原則として中心だったと想定されます。そのため、「SEO」=「アルゴリズムを追いかける」ことが中心になりがちだったように思えます。ですが、今後、機械学習が洗練されていくことで、ユーザーの意図を捉えたコンテンツを提供し、サイトでのユーザー体験を追求していかなければ、検索エンジンは、そのサイトが検索クエリに適しているとは判断しなくなっていくでしょう。
上記は2016年のWeb担の記事ですが、この考え方は2016年以前からあるもので特別新しいものではありません。が、だからこそGoogleの目指してきた答えでもあると思います。
同じくWeb担のMozの翻訳記事「Googleの検索順位にまったく影響しない10の事柄」では以下のような一文があります。
たとえば滞在時間がやや短く、直帰率が高いことは、必ずしも悪いことだとは言えない。というのも、読み込み速度の速いサイトを運営していて、必要な情報へとより早く人々を導いているのならば、サイト滞在時間は短くなり、直帰率が高くなることがあるからだ。
ただし、あなたのサイトに訪問する前に検索結果ページにいたのならば、少し話は変わる。
人々が検索結果ページからあるページに移動して、またすぐに検索ページに戻ったとしたら、どうだろう。その場合、「そのページでは疑問が解決しなかったので、検索結果ページに戻って別の検索結果を選んだ」ことになる。
Googleがどのように「検索体験の最適化」を判断しているかに関して「滞在時間」「スクロール量」「Chromeからのデータ」など諸説ありますが真実を伺い知ることはできません。ただ、「ユーザーがどう判断するか?」は読み解き、解決することができます。
そして、訪れたユーザーにとってなによりも重要なことは
「探している情報があるかないか?」
がハッキリと、そしてすぐにわかることです。
これは通常のWebサイトを作成してきた方なら今更の話だと思うのですがトップページをデザインする時はとても重要で、
- 探しているものが見つからない
- どこにあるかわからない
というサイトからはすぐに離脱してしまいます。
そして今、こういう記事がネットにかなり溢れている状態だと感じています。
あなたも面白そうな記事だと思ってクリックしたけど、どこに書いてあるのか?そもそもちゃんと書いてあるのか?がわからず離脱したことはありませんか?僕はめっちゃあります。
特に網羅性を意識して書かれた記事は情報量が非常に多く、欲しい情報に辿り着いたり探すのが容易ではない記事が多数存在します。「探している情報がない」と感じればユーザーが検索に戻ります。つまり「そのページでは疑問が解決しなかったので、検索結果ページに戻って別の検索結果を選んだ」ことになるのです。
そして、これを簡単に解決してくれるのが「目次」です
すべてを解決する「目次」のチカラ
”プラス”になる目次と”マイナス”になる目次の違い
目次というと「なんだそんなことか。それならやってるけど別に・・・」と思う人もいるでしょう。「目次があるだけで読む気がなくなるわ」という人もたくさんいると思います。
当然、「目次がない方がいい」という場合もありますが、目次に効果を感じない場合や嫌悪感を感じる場合のほとんどは「目次の作り方自体」に問題があります。
良い目次のポイント
- 出来るかぎり少なく
- 見易いデザインで
- 記事の概要(内容)がわかる
ダメな目次のポイント
- 量が多すぎて目次でうんざり
- プラグインを有効化しただけでメリハリがなく見づらい
- 記事の概要(内容)も流れもわかりにくく、興味も持てない
「ヨミモノ」と「ウリモノ」の目次の作り方の違い
記事にはヨミモノ(読み物)とウリモノ(ビジネス)の2種があると思います。読み物タイプは主に小説のように「読んでもらう」のが一番目的の記事です。ウリモノはビジネスサイトの商品ページやアフィリエイトの販売ページなど「売る」為のページです。
そしてユーザーが「検索から来たか否か」というのも重要なポイントです。
SNSなどから来たユーザーの多くは最初から「探す」のではなく「読む」気持ちで来ているので「目次」は逆効果になる場合があります。しかし、検索ユーザーは欲しい情報を「探している」ので目次は非常に効果的です。
ヨミモノ系の目次
- 時系列など「流れ(あらすじ)」を重視
- 何よりも「気になる(読みたくなる)」見出しが大切
- 結果は書かない(読む必要がなくなる)
- 目次を作成、確認したら公開時は消去しても良い
特にブログのような「ヨミモノ」では見出しの流れがとても重要です。全ての見出しが順番に下へ下へとユーザーの興味を運べるようになっているか?をチェックしましょう。
見出しを書きだしてみたら自分でも読む気にならないようなつまらない羅列になっていることは意外と多いのです。
映画のプロモーションビデオのイメージに近いですね。映画「アメリカンスナイパー」の予告編は先が気になって観たくなる、内容と共に素晴らしい作品だと思います。
ビジネスサイトの目次
- 探している内容の場所が見つかるように
- 記事の概要がわかるように(詳しくてもOK)
- 結論を書いてもOK
ビジネスサイトは見出しで結論を書いてしまっても問題ありません。ただ、「なんだ商売記事か」と離脱されないように「どうして?」「それ本当?」と読みたくなるように意識、工夫することが大切です。
ヨミモノとウリモノの「読みたくなるタイトル(見出し)」の違い
「読みたくなるタイトル(見出し)」の付け方として「数字を入れよう」「感情を入れよう」など色々ありますが、ビジネスページで重要なのは「探している情報である」ことが一番の「読みたくなる記事」です。
だから下手にノウハウを詰め込もうとするよりも「ユーザーが探している言葉」をシンプルに伝えることの方が100倍大切であります。
「目次」の設定方法
既存記事の簡単なチェック方法
簡単に誰でも無料で見出しをチェックできるツールは色々あると思いますが便利なブックマークレットがあったので紹介します。
http://www.pixelimage.jp/blog/2015/08/bookmarklet_seo.html
ブックマークレットをよく知らない方の為に一応説明しておくと、記事に紹介されている「ブックマークレット」を自分のブラウザのブックマークにドラッグするだけです。
あとは、調べたいページでブックマークをポチッとします。
これで見出し(hタグ)の構成がチェックできるので、目次を作った時に
- ユーザーが探しているだろう情報が見つかる見出しになっているか?
- 見出しを見ただけで記事概要がわかるか?
- 読みたくなるか?←重要
簡易ながら可視化できます。
過去記事でチェックした時に上記がクリアできていないと必然的に「読む気がしない記事」であり、結果的にGoogleにも愛されない記事になります。
見やすく効果的な「目次」を作り方
WordPressユーザーであれば「Table of Contents Plus」を使用している人は多いかと思います。
とても機能が豊富で便利なプラグインなので今回もこのプラグインを活用して作成してみたいと思います。
ただ、「インストールして有効化!」だけではマイナスな目次になりがちです。
よく見かける目次ではないでしょうか?
無いよりも良いかもしれませんがあまり記事内容がユーザーにも自分にも入ってこないですよね。
設定で階層を入れてみました。
先のものよりも見やすくなりましたがこれでも探しづらいし「読みたいな」という気になりにくい気がします。
では以下の目次はどうでしょうか?(非表示になっている場合は表示をクリックして下さい)
目次
ぐっと見やすく、興味のあるユーザーなら「読んでみようかな?」と思うのではないでしょうか?
この目次のポイントは
- 表示する見出しタグは可能な限り少なく(今回はh3タグまで)
- 適度な余白、階層、色、太さなどでメリハリをつけて見やすく
の2点だけです。
※今までの内容を意識して見出しテキストも変えています。
まとめ
目次をキチンと作ることで
- ユーザーが探している情報の有無をすぐに伝えられる(=離脱が減る)
- 文章の流れが魅力的か?(=スクロール量、閲覧時間の増加)
- 文章の流れは悪くないか?ブレが無いか?が見える(=一貫性でCVRが高まる)
が視覚化することが出来ます。
そして良い目次は
- ユーザーが欲しい情報をすぐに見つけることが出来る
- ユーザーが読みたくなる目次である
の2点を意識して作成することです。
最終的に目次を残すかどうかは記事の性質で決定すべきですが、まず目次を作成、意識して作るよう心掛けると何倍も良い記事になるはずです。
過去記事も一度見直してみるときっと改善点が見えてきますよ。