昨日、たまたまつけていた番組が非常に良かった。
加藤浩次さん司会の「全力教室」
今回の先生は脳科学者の茂木健一郎さん。
現役の東大生を集め、「東大」を含め日本の大学への苛立ちとイノベーションについての解説をしていました。
この2つの話しが非常に面白かった。
順番が逆だけど、まずイノベーションの話から見ていない方の為にシェア。
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イノベーションとは?
まず、イノベーションの意味は何か?
それは、物事の新しい捉え方や活用方法等。wikiでは以下のように説明されてます。
イノベーション(innovation)とは、物事の「新結 合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。一般には新しい技術の発明と誤解されているが、それだけでな く新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。つまり、それま でのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。
このイノベーションの例として、粘着力が弱いという事で一度、失敗作になった「糊(のり)」で産まれた「ポストイット」が紹介されていた。このポストイットは、教会で歌を歌っている譜面から栞が落ちた時に「何度でも剥がせる栞が作れるのでは?」と閃いたという。
そして、このイノベーションはどうして産まれるのか?
という事へ話は進む。
偶然の幸運〜セレンディピティ
このイノベーションが産まれるのに必要な事は、
「偶然の幸運」
であると茂木さんは説明する。それは「セレンディピティ」と呼ばれ、
以下の3条件が必要。
- 行動
- 気づき
- 受容
まず、「行動」する事、そして「気づく」こと、そして「受容」する事。
この3つがある事で「偶然の幸運」というのは産まれるのだそうだ。とても、大事な3点なので忘れないようにしたい。
ただ、テレビではこの点しか語られないが、この3つは「意識」する事で実現する事ではないと思う。普段の「努力」がないと「セレンディピティ」は絶対に産まれない。
努力して、行動して知識を増やすから「気づき」が生まれ、失敗する事で「受容」できる自分になれる。
どんなにマニュアルや成功本を読んでも成功しないのは
この差だと僕は思う。
偏差値重視の日本の大学について
※番組は録画もしていないので記憶を頼りに書いてます。
文字起こしではなく、台詞等は「そのまま」ではないのでご了承下さい。
茂木さんは怒っていた。
現在の日本の大学の「偏差値」という不公平に。
アメリカの大学では、学生を「偏差値」ではなく「人間性」で合否を決めるという。
各大学が求める人、それには、その大学のOBが各地で面接をしたりするそうだ。
TEDに現れた15才の少年
話しは「TED」に変わる。
TEDは、大規模な世界的講演会を主催しているグループ。元大統領ビル・クリントン、 Google設立者セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジ、Amazonのジェフ・ベゾス、U2のボノなどやジョブズなど名高い人達も多くスピーチをしている場であり、アプリなども出ているので知っている人も多いかも。
そのTEDに15歳の少年(ジャック・アンドレイカ)が登壇したという。
15才、凄い。
そして、生存率5%の膵臓がんを100%にできるかもしれない画期的な研究テーマを発表し話題になったそうだ。
茂木さんは続ける。
「もし、日本だったらこの子は良い大学にいけるだろうか?」
「いや、無理。こういう(偏った分野だけ)勉強をしている子は
偏差値による合否の決め方をする国ではふるいに落とされる。」と。
だから、おかしい。
無駄、実に無駄な偏差値教育を18年間、
「何になりたいのかすら見つけられない18年間の教育」
はおかしいと。
実際こんな発表までできる子であれば入れる大学はありそうだけど、
ここまでいかないと(結果を出さないと)絶対に無理だろう。
好きな事を突き詰めているだけでは日本では良い大学には入れないと思う。
「楽をする事」が目標の日本人
ここからは感想ですが、今日の番組を見ていて、
なんとなく最近のニュースを見ていると、
多くの日本人の仕事や人生に対する目的意識が、この偏差値教育の結果なのか、
「楽」をする事。
を向いている気がしてしょうがない。
サトリ世代
堅実で高望みをしない、現代の若者気質を表す言葉。インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で生まれ、広まった。1980年代半ば以降に生まれ、主に2002~10年度の学習指導要領に基づく「ゆとり教育」を受けた世代に当たる。
具体的な特徴として、「車やブランド品に興味がない」「欲がなく、ほどほどで満足する」「恋愛に淡泊」「海外旅行に関心が薄く、休日を自宅やその周辺で過ごすことを好む」「節約志向で無駄遣いはしないが、趣味にはお金を惜しまない」「様々な局面に合わせて友達を選び、気の合わない人とは付き合わない」などが挙げられる。
この世代は、高度成長期後のモノが十分に行き渡っていた時代に生まれ、物心ついたときにはバブルが崩壊し、不況しか知らない。一方で、情報通信技術の進歩と共に、当たり前のようにインターネットに触れてきた。このように成熟した時代に多くのネット情報に触れる中で、彼らは現実的な将来を見通して悟ったようになり、無駄な努力や衝突を避け、過度に期待したり夢を持ったりせず、浪費をしないで合理的に行動するようになった、と見られている。
このような若者の生活スタイルや消費動向は、『欲しがらない若者たち』(山岡拓著、日本経済新聞出版社、2009年)、『「嫌消費」世代の研究』(松田久一著、東洋経済新報社、2009年)などで指摘されてきた。
http://kotobank.jp/
「ブラック企業がどうだ」「少ない収入でどうだ」
いや、少ない収入が悪いとかブラックOKの話しではなく、
生きる目標が「如何に楽をして生きるか?」みたいな。
「どんな仕事がしたいか?」
じゃなくて
「どうやったら楽が出来るか?」
「どんな仕事が楽なのか?」
「どんな仕事が安定しているのか?」
楽な仕事は何だろう?楽して儲ける方法はなんだろう?・・・
そうなんだろうか?
そうじゃない。そうじゃなくて、
自分は何がやりたいのか?
を見つめなければ。
ちゃんと真っ直ぐに考えなければ。
それは絶対に「お金」や「楽」よりも大切な事なんだと思う。
そんな事も考えらせられる内容でした。
あとがき
来週の「全力教室」も面白そうでした。